「インドに行くと人生観が変わる」という話をよく聞きます。昨年サラリーマンを卒業し、新たな人生を模索している私は、この真偽を確かめるために、初めてのインド旅行(1週間)に挑戦しました。短いながらも、自分に何か大きな変化があるかもしれないという期待を胸に。果たして、私の人生観は変わったのでしょうか?、、まずは結論から。
結論:私の人生観は変わらなかった!しかし・・・
インド旅行で人生観が変わる可能性は十分にあると感じました。旅行ではなく、1ヵ月以上の長期ステイをしていたら、確実に自分の価値観や考え方は大きく揺さぶられていたと断言できます。なぜなら、日本とあまりにも違う日常がそこにあったからです。
圧倒的な人口、毎日の交通渋滞、街に溢れる人々。豊かで清潔で何もかもが揃っている日本とはかけ離れたカオスな日常を送るインド社会。日本という恵まれた生活で生まれる小さな不満やストレスは、インドというカオス社会の中では、まるで小さな砂浜の砂が大波に飲み込まれるように消えてしまう、そんな感覚を味わうことになったのです。
常識の再定義
日本人が驚くインドの常識は数多くあります。例えば、「時間の感覚」「パーソナルスペースの近さ」「割り込み」。繁華街に出れば、人の多さと騒がしさに圧倒され、日本人はこの国では生き抜けないのでは?と思うほどの環境です。
特に衝撃的だったのは、インド人が至る所で繰り広げる口喧嘩です。街中では、大声で口論している場面に何度も遭遇し、ツアーガイドですら、空港職員と大喧嘩を始めました。人の目を気にせず自分の主張はしっかり言うという精神の表れかもしれません。お互いに一歩も引かず、決して謝らない。気持ちをぶつけ合うことが文化の一部なのかも。
「人に迷惑をかけてはいけない」という日本の常識は素晴らしいですが、時には自分の主張を貫くことも大切だ!と思えるインドの常識でした。

多様性への直面
インドは多様性の国です。宗教、言語、身分、あらゆる違いが共存しています。特に驚いたのは、インドでは公用語の英語とヒンディー語のほかに、22もの指定言語があることです。地方同志では言葉も文字も違うため、英語でしか意思疎通できないとのこと。その証拠に、お札には13~17の異なる言語が記載されています。
この多様性が生み出すのは、文化の奥深さと同時に、貧富の差という現実です。下記の写真に象徴されるように、ムンバイには世界最大のスラム街のすぐそばに、最先端の高層ビルが立ち並ぶ光景を見ることができます。このコントラストに、これからのインドの行く先がどうなるのか?大きな不安と期待を感じました。

豊かさとは何か?
インド(ムンバイ)では、日本のようにコンビニやカフェ、百貨店やおしゃれなお店をあまり見かけません。その代わり、若者たちは海沿いの堤防で話したり、路上でサッカーをしたり、スマホで自撮りをして楽しそうに過ごしていました。そこには「お金がなくても楽しむ」文化があるように感じます。
ムンバイよりさらに地方都市では、子供にシャッターを向けると、多くの子供たちが「写真を撮って!」とアピールしてきます。その無邪気な姿には、日本人が忘れてしまった、何か懐かしい気持ちを感じます。また、観光の道中で「一緒に写真を撮ろう!」とお願いされるのは日常茶飯事。アジア人が珍しいのか、観光すらできないほど、人が集まります。そんな非日常も楽しい思い出となりました。
また、ムンバイには「ドービー・ガート」と呼ばれる世界最大の屋外洗濯場があります(写真右)。1890年に作られたこの場所では、いまだに7,000人以上の「ドービー」と呼ばれる洗濯人が、1日10万枚以上の衣類を洗っています。外で干された衣服は、最先端の技術だけに頼らない、昔ながらの風景を残していました。


予想外の出来事の数々
インド滞在中は予想外のアクシデントの連続です。
ツアーの参加者が下痢で途中リタイア、ツアーガイドが大喧嘩して待ちぼうけ、一方でインド人のピュアなおもてなしに心が温かくなったり。
下の写真はムンバイの交通渋滞を撮った一枚です。夜遅くムンバイに到着し、大渋滞に巻き込まれました。たった1キロの距離を進むのに1時間以上かかったときは、さすがに疲れ切ってしまいましたが、インドの活気を感じて、不思議とその後の旅行の期待値が大きくなったのを覚えています。

壮大過ぎる遺跡
インドの遺跡のスケールは桁違いです。特に圧巻だったのは「エローラ遺跡」です。最大の見どころでもある、第16窟のカイラーサナータ寺院は、インドで最も重要な建築物のひとつで、その壮大さは、想像を絶するものでした。
この寺院は、石工たちが一枚の岩山を削り出し、奥行き81m、幅47m、高さ33mにわたって切り拓いた世界最大級の石彫建築です。完成までに1世紀以上を要したその寺院では、毎日、石窟の音がしていた、そう思うと、その壮大さに気が遠くなるようです。しかし、2025年の今、実際に自分はこの遺跡にいる、そう思うと自分の存在がいかにちっぽけであるかと痛感しました。


終わりに
1週間ではありましたが、私のインド旅では多くの学びがありました。「インドにハマる人は多い」、その理由がいまならわかる気がします。
日本の常識とは大きくかけ離れた、混沌と希望を併せ持つ国、インド。不思議で魅力にあふれたこの国に、またいつか訪れたいと思っています。
にほんブログ村
にほんブログ村
にほんブログ村
コメント