サラリーマンも30代になると、周りの友人と資産額に大きな差がでてくる時期です。友達はマンションを購入したのに、自分にはそんなお金もない、と劣等感を感じている人もいるでしょう。私は30代で資産7500万円を達成しましたが、決して超一流企業のリーマンではありません。
資産形成の上で大きな幸運だったのは、かなり早い段階で海外駐在を経験できたことです。実際に数千万以上の貯蓄に成功しました。もし今の企業で海外駐在のチャンスがある人は、ぜひ挑戦してみることをおススメします。このブログでは、そのチャンスの掴み方とその後の人生設計について私の経験談を交えて紹介します。この記事を読めば、海外駐在という選択に興味が生まれます。
海外駐在のチャンスを掴む方法
海外駐在比率の高い企業を選ぶ
最も確立の高い方法は、海外売上比率の割合が高く、且つ現地で支店や工場を多く持っている日系企業に入社する事です。具体的な業界でいえば、商社、海運、プラント建設、メーカー、銀行などです。私の感覚では、日系メーカーや商社は規模にかかわらず海外展開をしているので、比較的狙いやすいと思います。
とはいえ、日本は今後ますます人口減少が進む国なので、多くの企業は生き残りをかけて海外進出しています。意外な業界でも海外駐在のチャンスはあり得るので、企業分析などを行ってみてもよいでしょう。
国内での実績をしっかり積む
30代までの若手が海外駐在をする場合、多くは「研修目的」、「若手マネージャー」で派遣されるケースが多いと思います。前者は狭き門である事を考えると、やはり後者でチャンスを伺うのが現実的です。
海外駐在すると、日本よりポジションが上がり、部下付きのマネージャーを任されるケースが多いです。よって、仕事ができる人が派遣される傾向があります。まずは、日本で実績をあげて、あなたの実力を示すことから始めましょう。
周囲へのアピールポイントとして、自発的に後輩の育成にも注力すると効果的です。この人は部下を指導する適正があると思わせることができます。
また、多くのひとが心配する英語力については、若手の場合はそこまで問われないケースが多いです。私の同期ではTOEICが300点台で駐在した人もいます。なぜ英語力が問われないか、は後述します。
海外駐在したいと声に出す
これが最も重要なアクションです。あなたが海外駐在したいことを周囲にアピールするのです。上司との定期面談、事業部トップとの飲み会などアピールできる場は無数にあります。どこかで駐在ポジションが空いた時、まずあなたの顔が浮かぶようになるでしょう。
基本的に、日系企業は人材不足に悩んでおり、海外駐在を希望する人材は貴重です。あなたの最低限の実力があれば、チャンスを掴む事は容易です。
ここで注意すべきポイントは、あなたの希望する国にターゲットを絞ることです。ターゲット国に駐在しているメンバーや地域責任者には、裏でサポートしてもらえるよう、根回ししておけば完璧です。私はこのパターンで一番行きたい国の駐在権を獲得しました。
海外駐在で給料が倍増する
海外駐在手当の中身
海外駐在員の給料は、国内に対して額面で1.5倍、手取りが約1.8倍が相場とされています。その要因は、海外駐在員の手当がめちゃくちゃ手厚いことです。
給料の算出方法がまず違います。最も多くの企業が採用している併用方式では、日本国内で支給されていた基本給をそのまま現地賃金に換算し、余分に支出を要する分を手当として加算します。赴任国によりますが、基本的には日本にいるときより給料はアップします。
また、駐在員へのインセンティブである海外赴任手当、海外生活への苦労を補填するハードシップ手当などが付加されます。これらの手当を合わせると、日本では考えられなかったくらいのお金が入ってくるのです。私の場合ですが、30代前半で年間500万円程の資産が貯まりました。働く国が変わっただけなのに!
海外駐在先での福利厚生
企業によって違いはありますが、海外駐在員はその福利厚生も圧倒的です。住宅家賃は会社持ちで、かなり住み心地のよい高級エリアに住む事が可能です。自動車は会社より貸与され、赴任国によっては運転手がつくこともあります。更に光熱費や家政婦費の負担をしてくれる企業まであります。
また、年に1~2回は会社の費用で日本へ帰省する事もできます。その他、年に数回は輸送量を会社が負担して日本食を購入するサービスや、日本の雑誌を定期購買できるサービスまであります。
海外駐在で得ることができる経験
グローバル人材としてのキャリア
海外で仕事をするということは想像以上に大変な事です。日本では暗黙の了解で理解しあえたことも、現地のローカルスタッフではそうはいきません。
私の経験でも、最初はローカルスタッフとうまく仕事を進められず、かなり悩んだ時期がありました。しかし、そんな大きな試練を乗り越えながら実績を残せた事で、今では自分のキャリアのハイライトとして職務経歴書でも大きくアピールできるようになりました。
加えて、赴任国では市場成長の伸びしろがあるケースが多く、大きな成功体験を得る事ができる可能性が高いです。その分、死ぬほど忙しいですが、若いうちに頑張り抜いた体験をしておくことは後の人生を豊かにしてくれると私は思います。日本では絶対に経験できないです。
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誰でも英語が身に付く理由
英語が最も上達するテクニックはなんでしょうか。それは、「英語がしゃべれないとヤバい(死ぬかも)」という状況に身を置くことです。
駐在先でローカルスタッフやお客さんと仕事をする際、英語ができないでは通用しません。その修羅場を乗り越える度、あなたの営業力は飛躍的にアップしていくのです。荒治療と思うかもしれませんが、海外駐在員はみなこのプロセスを経て英語を習得するので、心配は無用です。
そもそも、日本では義務教育で英語を学んでいます。文法や英単語はすでに知識としてインプットされているので、それをアウトプットするだけです。英語をしゃべれないと死ぬかもしれないという危機感が、あなたの隠れた英語力を引き出してくれるでしょう。
現地日本人との交流
海外駐在のもうひとつの大きなメリットは、日本人との繋がりです。赴任先では、多くの日本人と知り合う機会があります。異国で働いているという共通点だけで、あっという間に距離が縮まります。30代になってからでも、生涯付き合える友人ができるケースも多々あります。
私の場合、日本人コミュニティで仲良くなったメンバーと、ホームパーティや旅行などをしました。帰国した今でもその関係性は変わらず、定期的に集まっています。特に海外で知り合ったメンバーは個性的な人も多く、海外赴任しなければきっと出会えなかった人達だと思います。
海外駐在後のキャリア形成
帰国後のポジションに注意
海外駐在で注意すべきポイントは、帰国後の日本でのポジションです。すでに重要ポストが埋まっているなどの理由で、海外駐在の経験が活かせないポジションに帰任させられるケースも多くあります。
海外でマネージメントなどの経験をした以上、私は帰任時にはそれ相応のポジションが準備されるべきと考えます。もし帰任時に自分の希望するようなポジションに就けない場合、自身のステップアップとして転職を考えることも大きな選択肢となるでしょう。
転職でステップアップも可能
私の場合、海外駐在を経験したあとすぐに別の企業へ転職し、年収を大きく上げることができました。海外駐在時の経験が、転職先に評価されたことが大きな理由です。
職務経歴書を作成する中で、海外駐在経験があるというだけで大きなアピールポイントになります。更にローカルスタッフのマネージメント経験や、定量化できる大きな実績を追加できれば鬼に金棒です。
海外駐在を経験したあなたは、他の企業がすれば喉から手が出るほど欲しい人材です。大きな年収アップを狙う事が可能となるでしょう。
まとめ
資産形成とキャリアアップにおいて、海外駐在を経験する事が大きなメリットがあることをご理解いただけたと思います。
一方でデメリットもあります。海外駐在を経験すると、企業からは「海外駐在要員」として認識されてしまいます。その後のキャリア形成が海外中心になってしまう点については注意してください。
もしこれ以上の海外駐在が不本意であれば、私のように外資系企業へ転職することも選択肢のひとつです。強いキャリアさえあれば、あなたは自分の人生を好きなように設計することが可能です。
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