自分のような平凡な普通のサラリーマンでもFIREは可能なのか?
【自由を目指すリーマン必読】FIREという生き方について徹底解説
経済的自由の達成は、一部の高給取りのエリートサラリーマンのみに与えられた特権だと思われがちです。もちろん、給与所得が高い方が有利であることは間違いありません。しかし、FIRE生活をしている私も、かつてはどこにでもいる「普通」のサラリーマンでした。ただ唯一違っていたのは、3つの基本ルールを継続して実行していたことだけです。
3つの基本ルールとは、①長期・分散・積立投資、②生活レベルの維持、③労働収入のアップ、です。このルールを実践に移すだけで、どこにでもいる平凡なサラリーマンが、経済的自由を手に入れることができたのです。
1.長期・分散・積立投資をする
労働収入を銀行に預けるだけでは、この先も社会的自由は得られません。なぜなら複利の力を有効に使えないからです。例えば、2014年に銀行に預けた100万円は10年後には「2,000円」しか増えませんが、仮に同額を年率5%の投資信託へ投資していれば、「629,000円」も増加します。これこそ、福利によって”お金に働いてもらう”という手法です。
この手法を使えば、「普通」のサラリーマンでも大きく資産を増やすチャンスが得られます。
1-1.どうやって投資を始めるのか?
証券会社に投資用の口座を作って、投資したい銘柄を購入すれば投資完了です。くわしい口座開設の方法は別記事でも紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
現在は、NISA口座という非課税の口座が使用可能で、資産形成のうえでかなり有利です。私が投資を始めた頃は、このような制度はなかったので、今の時代で投資できる人が本当に羨ましいです。
また、未経験者にとっては投資は難しいという先入観があります。しかし、サラリーマン投資家にとって絶対に負けない3つの鉄則があることを覚えておけば、ぐっとハードルが下がります。それは、「分散」「長期」「積立て」の鉄則です。
1-2.インデックス投資信託を選ぶ(分散)
インデックス投資信託は「分散」を可能にできる投資法です。投資の世界では「卵はひとつのカゴに盛るな」という格言があります。もしカゴを落としてしまっても、複数のカゴに卵を分けておけば、卵を失うリスクを減らせるという意味です。いかに「分散」が大切かを示しています。
インデックスとは、株式市場の全体的な値動きを表現した指数で、特定の市場、例えば日経平均株価(国内)やS&P500(米国)などの値動きを指します。インデックス投資とはこの指数に連動させて投資を行うもので、要するに大きな増減はないが、市場の成長に合わせてゆっくりと確実に資産を増やすことができる投資法です。
投資信託とは、投資家から集めたお金を、運用の専門家が分散して投資を行うものです。専門家の投資方針により投資信託は選ばれる銘柄が変わりますが、アクティブな投資信託はハイリターンを狙って高い運用コストを得ながら運用され、インデックス投資信託はあくまで市場と連動させる事を目的に分散投資されます。おすすめしているインデックス投資信託はアクティブに比べて低コスト・低リスクで運用が可能です。
米国の研究では、80%のアクティブファンドは、S&P500指数に勝てていないという報告があります。計測期間によって結果も変わりますが、低リスクで確実な成長を目指すインデックス投資は、「普通」のサラリーマンにとって、理にかなった投資法ともいえます。
ちなみに、私の金融資産の90%はインデックス投資で運用しています。
1-3.長期目線で投資する(長期)
「長期」で投資を行うことも、低リスクな投資戦略のひとつです。これは短期での株価の増減に一喜一憂せずに、長期的に堅実に成長する投資策を選ぶことを意味します。この投資戦略で一番の悪手は、株価暴落時に絶対に狼狽売るすることです。優良株は継続して保有することが重要なのです。
ある日本の証券会社が、世界株式に投資した場合の保有期間によるリターン率の研究をしています。結果、1年目のリターン率は-48%~+59%とその振れ幅は大きいですが、5年目以降では、-5%~+21%、15年目には+3%~+11%と長期で資産を保有すれば、ほぼプラスリターンになることが報告されています。
私の投資歴は約15年ですが、全銘柄で含み益となっています。長い歴史の中で大きな暴落も多々経験しましたが、決して売ることはせず、強い握力でキープし続けた結果です。
1-4.毎月決まった金額を自動的に投資する(積立て)
株式の価格は日々変動しています。投資家にとって、「株価が下がった時=買い時」、「株価が上がった時=売り時」であることは容易に理解できますが、株価がいつ下がるのか?を予測することは、プロのトレーダーにも判断が難しく、普通のサラリーマンでは検討もつかない領域です。
この課題を解決するのが、「積立て」投資であり、ドルコスト平均法とよばれる手法です。簡単にいえば、ある特定の銘柄を常に一定の金額で、毎月決まった日に自動的に購入できるよう証券口座に設定しておくやり方です。
この手法のメリットは、株価が下がった時は多く買え、株価が上がった時は少なく買うことで、時間的な分散が可能になることです。私がサラリーマンにとってこの投資手法が最適であると思う理由は、ふたつあります。
1).株価を気にせずに(感情を入れず)に購入できる
人間の感情として、株価が暴落している時は怖くて買いたくないという心理がどうしても働きます。一般的に、どんな優良株でも増減を繰り返しながら成長してくので、暴落のあとは上昇が望めるケースが多く、この恐怖心理は時に大きな買い時を逃してしまう要因になります。しかし、自動で購入設定しておけば、このような感情を排除して購入を継続することが可能となります。
2).サラリーマンは給与収入がある
毎月の給料が支払われることは、会社員としての大きなメリットです。毎月決まった金額を積立て設定すれば、給料から自動的に引き落とされます。これで後々になって投資に回すお金が残っていない、という事態を回避することができます。
私のサラリーマン時代は、5~10万円以上/月は積立投資の設定をしていました。状況に応じてまとった資金を一括投資することもありましたが、基本的には積立て投資をベースとしていました。
2.生活レベルの維持
基本ルールの2つめは、FIREを目指すうえで最も重要な考え方についてです。それは、自分の身の丈にあった生活を意識する、ということです。一般的にサラリーマンは労働年数に準じて給料も上がっていきます。しかし、年収の増加に合わせて自分の生活レベルを同様に上げていけば、生活費は上がり続け、経済的自由への道はどんどん遠のいていきます。
経済的自由を目指すうえで重要なのは、できるだけ無駄な出費を防いで投資資金を増やし、将来的な資産増加を目指すことです。この2つめのルールを実践するにあたり、私が実行していたふたつの考え方を紹介します。
2-1.他人と自分を比較しない
第一の考え方は、「他人と自分を比較せず、自分の幸せの判断基準をもつ」ことです。近年はSNSの発達により、簡単に他人のキラキラした生活を覗き見ることができます。高級車やタワマン、高級時計などの投稿を見れば、他人を羨ましく思うことも多々あります。
しかし、他人が幸せに感じるものと自分が幸せに思うものが一致するのかは熟考する必要があります。自分の幸せの判断基準に則って、本当に自分が必要なものだけを選ぶことが重要なのです。私自身は様々な経験を通して、高級ブランド品や高級マンションは自分には必要ないという結論に達しました。これらの生活コストで散財しなかったお陰で、いまの経済的自由を達成できたと確信しています。
2-2.モノより経験にお金を使う
第二の考え方は、「自分の人生を楽しめないような節約はしない」ということです。極端に生活費をけ削って、若い頃しかできないような経験や、人との付き合いを制限すべきではないと思います。
私はひとつの判断基準として、モノより経験にお金を使うことを意識していました。例えば、友人との交際費、親へのプレゼント、国内外旅行、自己投資などです。若い時の経験はその後の自分への大きな財産となり、自分の人生を豊かにする根源になります。
自分の決めた金額の範囲内であれば、時には大きな出費をしても経験を得ることを優先しましょう。その経験はきっと、自分がFIREする際にも大きな財産となっているはずです。
3.労働収入のアップ
最後の基本ルールは、労働収入をアップさせるです。「普通」のサラリーマンにとって、投資資金は給与収入に頼ることになります。ルール2である程度の節約をしたとしても、やはり給与収入をあげることが最も効率的な方法です。
私が過去に労働収入をアップさせるために取り組んだ施策を紹介します。
3-1.会社で給与アップのチャンスを掴む
まず最初に実行すべきことは、現在働いている会社で、昇給以上の年収アップを図ることです。これには2つの手法があります。
1).資格取得による昇給
会社によっては、業務に必要な資格を取得することで、基本給があがる制度があります。また、会社が資格取得に必要なサポートをしてくれることも多いです。このような制度を活かせば、会社のお金を使いながら、自身のキャリアの強みとなる資格を取得し、且つ昇給も見込めます。
2).ポジションチェンジによる昇給
多くの日系企業では、配置転換による転勤や、時には海外駐在などが頻繁に発生します。国内転勤の場合、会社が転居先の家賃を補助するケースが一般的です。また、海外駐在の場合は、現地の生活費を会社が補助し、且つ、複数の手当により日本での給料より1.5~2倍ほどの給与水準になることも多いです。
色々な場所で色々な仕事を経験できることはサラリーマンのメリットのひとつです。実際に私も30代前半で海外駐在を経験し、多くの経験とキャリアを積むとともに、日本勤務時とは考えられないほどの給与アップを経験しました。
新しい経験ができそうなチャンスがあれば、どんどん手を上げてみましょう。
3-2.転職で給与アップを目指す
転職は給与アップのための最も有効な方法のひとつです。過去、日本社会では転職はネガティブなイメージで見られることも多かったですが、近年では、正社員の7.5%が転職経験者であるというデータもあり、どんどん一般的になりつつあります。
私も過去2回の転職を経験しましたが、そのどちらも、給与を上げることに成功しています。特に最近は私の周りでも転職する人が多く、またかなりいい条件でオファーを受けていると聞きます。長らく給与が上がらなかった日本経済ですが、昨今の人手不足と労働流動性の上昇により、賃金はどんどん上がっていくと予想されます。
転職は踏み出すまで勇気がいりますが、一歩踏み出せば、意外と簡単です。ぜひ過去のブログ記事も参考にしてみてください。
【魅力ある履歴書作成の5テクニック】普通リーマンの転職 ~準備編~
【書類選考通過の為の3ステップ】普通リーマンの転職 ~応募編~
【内定奪取6つの必勝ポイント】普通リーマンの転職 ~面接編~
【有利に交渉を進める4つのテクニック】普通リーマンの転職 ~退職編~
最後に
どこにでもいる「普通」のサラリーマンだった私でも、今は会社員を辞め、経済的自由な生活をしています。もし、いつか会社に縛られない自由な生活を夢ているのであれば、ぜひ一歩を踏み出してみてください。私の3つの基本ルールが、何かの役に立てば嬉しい限りです。
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